ペットシーツは食べても害はない?食べてしまう6つの理由とその後の対処法

こんにちは。獣医師の百合雅です。今回は犬を飼うと使用する、ペットシーツについてのお話です。

飼い主さんが出掛けて留守中や目を離している隙に、「犬がペットシーツを食べてしまった」「バラバラにしていた」という経験はありませんか?

もし飼っている犬がペットシーツを食べてしまった場合、飼い主さんは驚いて心配になってしまうと思います。そんな時に落ち着いて対応できるように、犬がペットシーツを食べてしまう理由や、食べた後の対処法対策などを知っておきましょう。

なぜ、ペットシーツを食べてしまうのか?

1.退屈で遊んでいる

人間と同様に、犬も退屈だと何かしたくなります。退屈ですることがないと、つい目の前にある物をガジガジと噛んでしまいます。それがペットシーツか、おもちゃか、タオルかの違いだけです。ペットシーツにたどり着く前に、おもちゃなど他に興味をひく物を用意する方がいいでしょう。

2.お腹が空いた

フードの量が足りていないと、他の物に興味が沸いてしまいがちです。仕事などで食事をあげられない場合は、時間が経つと自動でフードが落ちてくる自動給餌器を利用しましょう。

3.パワーが余っている

子犬の時は沢山食べて、動き回ります。そして寝ることでまた回復して、動き回り遊び出します。成犬になっても同じで、遊んであげてないとパワーが有り余っている可能性があります。
一緒に遊んであげることで、有り余っているパワーを消費できます。

4.運動不足

長時間のゲージの中の生活だと運動不足になりがちで、毎日の散歩など、ある程度の運動は必要です。
飼い主さんが仕事などでゲージの中に長時間入れていた場合は、帰宅したら出して遊んであげるように心がけましょう。

5.ストレスを感じている

犬はストレスを感じていると、ついペットシーツなどをかじってしまうことがあります。
上記の1~4のどれかにあてはまると、ストレスを感じてしまうことが多いです。
また、糞尿の清掃、ゲージ内の清掃もしっかり行ってください。
リフレッシュさせてあげることで、ストレスを溜めにくい生活リズムを作ってあげましょう。

6.飼い主さんの気をひこうとしている

犬にとって飼い主さんは唯一の味方です。その飼い主さんが、かまってくれない、遊んでくれないとなると、犬も気をひこうと必死になり、ついペットシーツを噛んでしまうことがあります。

ペットシーツを食べても問題はないのか?

ペットシーツの吸収ポリマーは、犬にとって毒性はありません。そしてペットシーツを少量食べてしまっても、吸収ポリマーが胃や腸で流れやすいため、閉塞することは少ないです。しかし、食べ物ではないので、口に入れない方が良いです。

もしもペットシーツを大量に食べてしまい腸閉塞になってしまったら、手術をするしかありません。そのため、ペットシーツを噛む、食べてしまう犬は、どうにかしてやめさせなければなりません。

ペットシーツを食べてしまった時の対処法

ペットシーツを食べてしまったかどうかは、まずその残骸を確認します。ただ単に、ビリビリに破いているだけで、貼り合わせてペットシーツの形が残っていれば、そこまで心配する必要はありません。遊んでいただけで、ほとんど食べていない可能性が高いです。先ほど述べたように、少量であれば特に害はありません。

ペットシーツを半分以上食べてしまった場合は、動物病院に相談してください。様子を見てしまうと、腸閉塞など大変なことになってしまう危険性もあります。

ペットシーツを食べないようにする方法

ペットシーツを食べたり、噛んでいたりしている時に、飼い主さんが注意をしてしつけてください

これはペットシーツだけではなく、他の物でも同じ事です。何か悪さをしている時に怒ることで、犬は段々と『これはやってはいけない』と自覚していきます。しかし、1回や2回怒るだけでは意味がないので、何回も注意することが大事です。

怒り方も叩くなどではなく、で怒りましょう。「待て」や「お座り」や「おて」の時と同じように、目線を合わせて「だめでしょ」や「やめなさい」など、大きな声で怒ることを心がけてください。また怒るだけではなく、上記の1~6の原因はないか、一度検討してみてください。

ペットシーツカバーを使用することも方法の一つです。ペットシーツに届くことがなくなりますので、やってみる価値はあります。

ただ、ペットシーツカバーを付けた途端に、その上で便や尿をしなくなったという犬がいます。犬も急に新しい物があると、対応できなくなることはあります。ペットシーツカバーの上ではトイレをしてくれないから、すぐに取ってしまうのではなく、徐々に慣らしていくことをお勧めします。

まとめ

ペットシーツだけではなく、この世には犬にとって食べてはいけない物が沢山あります。犬は好奇心からか、何でも食べてしまう子もいると思います。少しでも安心した暮らしができるように、日々試行錯誤しながら、犬とのより良い生活を実現させていきましょう。

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